この世はふむふむでできている

いろんな世界をのぞいてみるブログ

真のやさしさとは何か? やさしさという演技について

高校生の頃、外で働いていた母が泣きながら出社拒否になったことがあった。
どうも、社内の独身お局に相当な嫌味を言われたようだ。
まだ社会に出たことがないわたしは、嫌味の内容はよく覚えていないが、母が泣きながら言った言葉が忘れられない。

「子どもを産んだことがないから、本当のやさしさを知らないのよ、あの人は。」

子ども心に、独身のまま年をとった女はやさしくないんだ…と恐ろしく思ったのを今でも覚えている。

 

40歳を迎え、周りにはいろいろな状況の女性たちが働いている。結婚前の若い女性、子育てをしている女性、離婚してシングルで働く女性、不妊治療をあきらめたDNKSの女性、そしてわたしのような特に何もない独身女性。

とにかく女性というのは、ちょっとした雑談や噂話が大好きだ。しかしながら、子どもがいる・いないでは会話の内容も違うし、若者・中年でもテンションの差が異なる。

やはり、そこでこわいと感じるのは、子どもがいる女性 VS 子どもがいない女性の会話である。以前、子アリ女性のテンション高めな子どもネタに、DNKSの子ナシ女性がブチ切れた場面に遭遇したことがある。

「わたしは子どもがいないから、わからない!(絶叫)」

う、うん。。。落ち着いて。今仕事中だから…。

「老後を見てくれる子どもがいない! お先真っ暗だ!(泣く)」

え、えっと。。。今の時代、子どもは介護要員ではないと思うよ…。

この場面では、結婚しながら子どもをもたない(もてなかった)女性の複雑な心理が読み取れる。子アリ女性は往々にして子どもの話が中心になってしまうから、子ナシ女性にとっては「ほしくてももてなかった」という想いが余計にうずまいてしまうのでしょう。

どっちも悪くない。
でもこんな場面は困っちゃう。
だって、仕事中だから。うん。

「大丈夫! 旦那様と持家があるじゃないですか! わたしなんてパートナーすらいないですよぉ☆ (自虐)」

思わず自虐で場を収めてしまったが、それはそれで収まったのでよしとしました。

これがわたしのやさしさです。

母性的なやさしさ、真のやさしさは永遠に提供できないかもしれないが、技術的なフォローはできる。本当のやさしさではないかもしれないが、そのかわり「親切」にする技術は磨かなければと思う。

これからは、36協定の絡みもあって働き方改革を推進していく時代だ。働くママさんには子育てと仕事を両立していただくために、休みやすい雰囲気と誰かがいなくてもまわしていける体制が必要。それが軌道にのるまでは、働ける人がフォローできればいいなと口に出して言うようにしている。
素直にそう思えないことがあっても、嘘でも、演技でも、言い続けることが大事だと思っている。時折みかける、女性の働き方論争については、独身女に仕事が集中して大変ということもわかるが「それは言っちゃぁいけないよ」と同じ独身として思うのである。こういう意見がまかり通ってくると、子育てしている女性からこちらが敵対視されることもあるのですよ。超こわい。

gendai.ismedia.jp

 

うん十年前の母の涙が今のわたしを戒めてくれる。演技でいいからやさしさを。
母の涙にふむふむしたおはなし。